スリランカについて

About Sri-Lanka

基本情報

正式名称は「スリランカ民主社会主義共和国(Democratic Socialist Republic of Sri Lanka)」、インドの南東に位置する島国です。
人口は約2,067万人(2014年)で、面積は65,607㎢と北海道の80%ほどの広さ。セイロン島だけで国土の99.9%以上を占めます。

首都はスリ・ジャヤワルダナプラ・コッテ。1985年に北西に15kmほど離れたところにあるコロンボから遷都されました。長いので「コッテ」などと略して呼ばれています。

国民の約73%がシンハラ人(主に仏教)で、18%がタミル人(主にヒンドゥー教)、その他にスリランカ・ムーア人(主にイスラム教)などが暮らしています。
公用語はシンハラ語とタミル語ですが、両言語をつなぐ連結語として英語が使われています。

気候は熱帯性で、季節風(モンスーン)の影響が強く、雨季と乾季があり、北東・南西、双方のモンスーンの時期に雨季が訪れる湿潤地帯(wet zone)と、北東モンスーンの時期のみに雨季が訪れる乾燥地帯(dry zone)の2つに大別されています。
湿潤地域にあるの首都のスリ・ジャヤワルダナプラ・コッテの気温は27℃ほどで、年間を通してあまり変化はありません。
また、島の中央南部は山岳地帯であるため海岸部と比べて涼しく、スリランカの仏教の聖地でもあるキャンディの年間平均気温は24~25℃ほど、ヌワラエリヤは15℃ほどです。

主要産業は農業(紅茶・ゴム・ココナッツ・米など)で、繊維業も盛ん。日本はスリランカから紅茶、衣類等、魚介類(まぐろ・えび等)、ゴム製品、植物性原材料などを輸入しています。
また、日本からは自動車や一般機械、繊維用糸及び繊維品、ゴム製品、鉄鋼などが輸出されています。
通貨単位はルピーで、1ルピーは0.91円(2014年末値)です。


シンハラ王朝時代5世紀に崖の上に建造された王宮の遺跡、シーギリア

スリランカに住んでいる日本人は1,013人(2014年/在スリランカ日本大使館調査)で、日本で住んでいるスリランカ人は11,458人(2014年12月現在/法務省)となっています。

スリランカの始まりは紀元前483年で、シンハラ族の祖といわれるヴィジャヤ王子が島に上陸し、王朝を建設しました。
その後、大航海時代の1505年にポルトガル、1958年にオランダ、そして1967年に英国によって植民地化され、1948年2月4日、英連邦王国のセイロン自治領として独立。1972年に国名をスリランカに改めました。
独立後、1983年から2009年までは内戦状態にありましたが、終戦後は急速な経済発展が続き、復興が進んでいます。

世界的に名高いスリランカの紅茶


高地に広がる茶畑

1972年までセイロンと呼ばれていたスリランカの紅茶は、総称でセイロンティー(英語: Ceylon tea)と呼ばれています。
気候や標高により産地ごとに特徴の異なる紅茶が楽しめるセイロンティーは人気が高く、生産量は世界のお茶の10%ほどを占めています。

セイロンティーは、産地の標高で「ハイグロウン(High Grown/高地産茶)」「ミディアムグロウン(Medium Grown/中地産茶)」「ローグロウン(Low Grown/低地産茶)」の3つに分類されています。
また、主な産地である「ウバ」「ヌワラエリヤ」「ディンブラ」「キャンディ」「ルフナ」は、「セイロン・ファイブ・カインズ(Ceylon Five Kinds)」と呼ばれています。

セイロン・ファイブ・カインズ

産地名 分類(場所) 特   徴
ウバ
Uva
ハイグロウン
(島の南東部)
明るい鮮紅色の水色で、刺激的な渋みと独特な香りを持ち、その特徴が強いほど高品質なものとされます。ダージリン、キーマンと並ぶ世界3大銘茶の1つです。
ヌワラエリヤ
Nuwara Eliya
ハイグロウン
(島の中央部)
昼夜の気温差が激しい標高1800~2000mの高地で育った茶葉は、「セイロンティーのシャンパン」とも呼ばれ、爽やかな風味でストレートティーに向いています。
ディンブラ
Dimbula
ハイグロウン
(島の中央部)
標高1200~1600mのディンブラでは、クオリティーシーズンにはバラに似た香りと爽やかな渋みを持ちながらもマイルドで、評価の高い紅茶が生産されています。
キャンディ
Kandy
ミディアムグロウン
(島の中央部)
セイロンティーの発祥地として有名なキャンディ産の紅茶は、クセがなくすっきりとした味わいで、アイスティーをはじめ、どんな飲み方にも適しています。
ルフナ
Ruhuna
ローグロウン
(島の南部)
濃厚な渋みとスモーキーな香りを持ち、水色はローグロウンならではの深い紅色です。個性的でありながら飲みやすく、ミルクティーとして楽しむ人が多い茶葉です。

スリランカの伝統医学「アーユルヴェーダ」

アーユルヴェーダ〔Āyurveda:Āyust(生命)+Veda(知識)〕は、病気になる前に病気になりにくい心と身体を作ることが大切だという考えのもと、食事やオイルマッサージなどにより生理機能のバランスを整え、病気を予防し健康を維持しようという伝統医学で、スリランカには紀元前3世紀頃、インドから仏教とともに伝来し、もともとあったデーシャチャキッサと呼ばれる固有の伝統医学と混ざり合って発展してきました。

スリランカでは西洋医学は厚生省の管轄ですが、アーユルヴェーダは伝統医学省の管轄となっています。アーユルヴェーダの医師になるためには大学の専門課程で勉強し、国家資格を取得しなければなりません。

日本でアーユルヴェーダというと額にオイルを垂らしている女性の写真を思い浮かべる人も多いと思いますが、これは「シロラーダ」という治療法で、脳のマッサージとも呼ばれ、頭や目を酷使する人などに効果があるといわれています。

スリランカのアーユルヴェーダでは、インドにはないハーブや薬草も使われています。
当店ではスリランカから直輸入したアーユルヴェーダに基づいて作られたせっけんや歯みがき粉、オイル、スパイスティーなど各種取り扱っておりますので、どうぞご利用ください。